GODZILLASAURUS

ファイト・クラブのGODZILLASAURUSのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
5.0
「壊せ!」

ネタバレあり


初めて観た時の衝撃を今でも覚えている。
セブンで衝撃を受けた自分は、またしてもフィンチャーにやられた。

スタイリッシュでカッコいい映像と音楽、鍛え上げられた肉体のブラッド・ピット。これだけでもう中二病には最高のご馳走だった。
今観ても、映像、音楽、タイラー・ダーデンは最高にいけてる!
特にオープニングが個人的なツボ。

何度か見返してみると、ストーリーもかなり面白い。
今でこそよく使われるパターンだが、「僕」とタイラーが同一人物で、「僕」が眠っているときがタイラーの活動時間、という設定に当時は面白さを感じた。最初はこれを知らずに観るから驚きを楽しめる。2回目以降はそれを知りながら観るからさらに楽しい。

そして観返していくと、ストーリーの根幹には90年台後半の膨れ上がった物質主義へのアンチテーゼがある。
正直、2010年代に観るとその考えは多少の古臭さを感じる。ただ、物質主義を情報主義に置き換えると、今とまったく一緒じゃないか?
世の中、ICTやSNS、情報とネットワークによる希薄なつながりが物事の表面を覆い尽くしている。
そう置き換えてこの作品を観ると、また面白く観られる気がした。星5.0
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