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悪人のnaotoのレビュー・感想・評価

悪人(2010年製作の映画)
4.0
人の温もりを知らない
閉ざされた世界で生きてきた
そんな彼らが"愛"を知り、本当の意味での"生"を実感する。
ただその形は行き場のない海のように狭く残酷なものだった…

演技
本当に皆が素晴らしかった。妻夫木聡や深津絵里だけではなく、それぞれのキャラクターとしての個性がはっきりと記憶に残っている。誰も欠けてはならない作品。
特に樹木希林と柄本明の演技は特に光っていた。

悪人とは
人間には善と悪の部分が存在して、この映画では包み隠さずそれを表現している。
人との関わりを持ちたいと本気で思っている者もいれば、ただの暇つぶしで遊ぶ者もいる。大切な人のために生きる者もいれば、自分には失うもんがないと思ってそれで強くなった気になっている者もいる。
世間的に悪人として扱われる者だけが悪人ではない。この映画での悪人は「自分は余裕のある人間って思い腐って失ったり欲しがったりする人を馬鹿にした目で眺めてる人間」のことだ。

人間の強さ、弱さがこの映画には詰まっている
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