とても信頼している友人が好きだというので、観た。
かつてなく重く心にのしかかる映画だった。明の孤独感が兄弟の無邪気さに合わさってグサリと刺さり、しんどい。なぜこれほどまでに強く生きられるのか不思議に思うほど。自分の人生を自分で切り開く少年の強い姿とも言えるが、あまりにも現実的で淡々と進む生活が息苦しくて辛い。作品性としては主演の柳楽くん率いる子供達の表情が素晴らしすぎる。各場面での「指」が表す感情や情景の描写が的確だった。時に熱を持ち、時に冷たい指が切なく切り取られている。
終盤の内容を「誰も知らない」まま、ここからの長い人生を過ごしていくのかと想像し、途方もない哀しみを感じてしまう。。
