越後

21グラムの越後のレビュー・感想・評価

21グラム(2003年製作の映画)
4.3
「人生は続く」

「人は死ぬときに21gだけ体重が軽くなる」というフレーズがずーっと頭の中に残っていて、いつか観ようと思っていた映画。
イニャリトゥ監督の作品は初めて観ましたが、恐れ入りました…

私個人の好みとして、時系列がバラバラの群像劇というのは内容が把握しづらく、あんまり好きではないので今作も開始五分くらいで「やっちまった」と思いました。
ところがどっこい、意外と全容は把握しやすく、むしろ中身が分かってくる頃にはすっかりストーリーに引き込まれておりました。

メインの3人はこのキャストじゃないと成立しない、ってくらいハマっておりました。
特にナオミ・ワッツは今作でアカデミー主演女優賞にノミネートされているだけあって、悲壮感溢れる演技がグッドでした。
もちろんショーン・ペンもデル・トロも哀しげな表情がとても良かった。

人生の痛みみたいなものが伝わってくる作品でした。
たとえ何が起きても、人生は続くのですね。
21g軽くなるまでは…

シリアスな人間ドラマが観たい方は是非!
越後

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