Tomo

BULLY ブリーのTomoのレビュー・感想・評価

BULLY ブリー(2002年製作の映画)
3.8
かなりキツい内容なんだけど、登場人物のキャラや会話、行動がぶっ飛んでて、これコントなのかな?と思わせる滑稽さと、悪質な事件の描き方が絶妙な、ある意味すごい作品。

1993年🇺🇸南フロリダで起きたボビー・ケント殺人事件が元ネタ。
いじめっ子(BULLY)を集団で殺害した事件。
コロンバイン高校銃乱射事件と同時期に起きて当時衝撃的な事件だったそう。

本作のテーマはきっと「集団心理」と「無関心」ってとこなんだろう。
それはよく分かるんだけど、ちょっと青春グラフティ寄りだったかな。

とにかく幼稚で楽観的な考えなんだけど、
誰が一番悪かったのか?という話ではない。
言い出しっぺも、手を出した者も、計画に参加した者も皆同じ。後悔先に立たずだ。

でもこういう時、ヤク中は無敵だね。
この作品、ヤク中ドニー役のマイケル・ピット目当てで見たんだけど、メチャいっちゃってて正真正銘のヤバい奴だった☝️

あとマーティーはどこかニトラムNITRAMと被った。サーフィン得意だし、感化されやすく衝動的なとこあるし。
だからといってそういう人が犯罪を犯すというわけではないけど。

若気の至りとはいえ、🇺🇸では未成年による殺人も大人同様法の裁きを受ける。
実際この事件の加害者は30年経った今でも服役しながら係争中だ。

日本も去年ようやく少年法改正して厳罰化を明記したけど、本作と類似する集団心理による殺人(⇔いじめ)に対して、相当悪質でない限り厳罰が処されることはないだろうね。
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