ピートロ

進め龍騎兵のピートロのレビュー・感想・評価

進め龍騎兵(1936年製作の映画)
3.8
『ミステリー作家90人のマイ・ベストミステリー映画 (小学館文庫)』で山田風太郎が面白いと言っていたので観た。
監督は『カサブランカ』のマイケル・カーティス。
クリミア戦争のバラクラヴァの戦いが元になっているらしい。
ただもうめちゃくちゃな話で、誰にも感情移入できない宙ぶらりんな心もちになる。
ラストの600騎もの竜騎兵による突撃シーンは大迫力であったが、それも公私ともにうまくいかず復讐の鬼と化した主人公の一存による、仲間を道連れにした軍規違反のバンザイ神風アタックであって、ちっともいい話じゃない。
何度かあるキスシーンは角度もバッチリでとても絵になっててよかった。
ヒロインもビッチで救いようがないし、これをインタビューにてふつうの口調で面白かったとのたまう風太郎先生の底意地の悪さを感じた。