監督が「キャラとキャラのぶつかりあい。変に背景を持たせたくなかった」と言っていたとおり、非常にシンプルな構成。主演2人のゆるいやりとりとド派手なアクション(総合格闘技ファンにはたまらないカーフキックや>>続きを読む
終盤までずっとイライラしっぱなしのストレス状態が続く。
しかしこの「イライラ」は悪い意味でのそれではなく、本作が非常に効果的に作用している証左としての「イライラ」である。
個性的な三姉妹役のキャストら>>続きを読む
期待していた「シン」ならではの真新しさもなく、鳥目には厳しい画面の暗さと陰鬱なムード、どこまでが意図したものかわかりかねるチープさなど、 庵野監督や仮面ライダーの熱烈なファンでないとちょっと厳しいかも>>続きを読む
タイトルとジャケットだけしか知らず、「純愛ものなのかな?」と勝手に思い込みスルーしてしまっていた(よけいなお世話だが機会損失が多そう。あ、でもあらすじを読めばわかるのでそんな勘違いはぼくだけか…)。>>続きを読む
「ワンピース初期離脱勢」なので、「あれ?なんでゾロ隻眼なの?」という知識レベルだったが、特段支障はなかった。
徹頭徹尾「Ado推し」だが、ウタのキャラ造形も挿入歌も魅力的なので十分楽しめた。
正直、冒>>続きを読む
派手さやオシャレさや真新しさはないが、しっかりじっくり面白く、151分という長丁場でもまったく飽きることないこの大満足をたとえるならば「ビッグ塩むすび」。
一見、ハートウォーミングな印象を受けるが、「>>続きを読む
映画における「冒頭から何が起こってるのかわからない状態」というのは基本的にワクワクするので、シャマランやノーランのような作品は大好きなのだが、なぜか本作ではイライラした。
スクリューボールコメディのよ>>続きを読む
原作漫画未読。あまり期待せずに観た影響もあるかもしれないが、約2時間飽きずに楽しめた。
埒外で奔放でミステリアスなちひろさんをハブにしてつながる点と点や広がる輪には素直にいい気分にさせられる。
豊嶋花>>続きを読む
いかにもA24らしいテイストの作品で、OPの「ファミリーダンスバトル」(妙な中毒性がある)以降、物語が進むにつれ音量も光量も消失し静寂さに満ちていく。
アピチャッポンレベルの睡魔に襲われた。
とはいえ>>続きを読む
ベトナムに逃亡した凶悪犯を追うドンソク兄貴。
外国だろうが平常運転(なんでw)、次々と筋肉で悪漢をぶっとばすさまは爽快の一言。
カン・ヘサンという敵役が本当めちゃくちゃ凶悪で、すぐ人を手斧でサクサク切>>続きを読む
奇想を誠実に淡々と描ききる胆力。
あざとくなく鼻にもつかず温度感がよい(カメラ目線やラストは個人的にはギリギリセーフ)。
ジャケットの4人の演技もよかった。
U-NEXTで他作品を観終わったあとリコメンドとして表示されていて、9分と短尺だったので観てみた。
女子高生2人の友情もの。
文字が浮かぶ浴槽、波打ち際でそろう足並み。
多忙を極める弱小広告代理店内で繰り返されるタイムループ。
82分という短尺にぎっちりと詰め込まれた高密度なストーリーに大満足。
細部のこだわりも十分で、しかも後味もよい。
他人におすすめしたくなるタイ>>続きを読む
独居老女・雪と冴えない女子高生・うららのBLをきっかけに始まった交流を描く。
うららの奮闘や、その奮闘のクオリティ、その奮闘がもたらす奇跡の塩梅が絶妙。
かなり分母が大きく誰にでもおすすめしやすい作品>>続きを読む
子供たちの自立支援に取り組む中年男性が、養護施設育ちで仮出所中の二十歳の青年を養子にするドキュメンタリー。
被写体との距離感が絶妙で、作為的な誘導や演出もなく、とてもフェアで真摯に感じた。
上映後、監>>続きを読む
残念ながらどうしても悪いところに目がいってしまう。
『セッション』や『ラ・ラ・ランド』でも同様だったが、今回も感じてしまった「その扱うジャンルへの愛とリスペクトが伝わってこない問題」。
あとは時代の移>>続きを読む
妖怪の撮影に挑むゆるいモキュメンタリー3短編(河童、蛇女、化け猫)。
漫画家いましろたかしのキャラが魅力的で、毎回必ず挿入される食レポも妙なおかしみがある。
とても有意義な時間の無駄遣いだった(褒めて>>続きを読む
英エンパイア誌の「史上最高の映画100本」というランキングで未見作品が3本あり、本作はそのうちの1本(ちなみに93位)。
祖父(コロンボ!)が孫になんともゆるい西洋ファンタジーを読み聞かすという形式だ>>続きを読む
原作は伊坂幸太郎の『マリアビートル』だがこちらは未読。
しかたがないことではあるが、どうしても演出やテイストに強い既視感をおぼえてしまうのが残念。
少しズレたニッポン感、外人が観たらもっとウケるのかも>>続きを読む
田中泯という名前を知っている程度の知識だったので、その仙人然・哲学者然とした佇まいや、熱量のすごい踊りにひきこまれた。
見ている人との間にダンスが生まれるみたいなことを言っていたが、正直素人には難解な>>続きを読む
極めて悪趣味なロマンティック・コメディ。
下ネタもえげつないし(ヘアーワックス!)、障害者の描き方も人によっては不快に感じると思う。
しかしぼくはこの「全方位への不謹慎さ」に不思議な爽快感をおぼえた。>>続きを読む
観終わったあとのなんともいえない充足感。
これぞ他人の人生を味わうという映画の醍醐味。
地頭は良いが新しいものに目移りしがちであっちにふらふらこっちにふらふら、熱意や焦燥はあるが目的や目標がわからない>>続きを読む
几帳面な主婦の生活を3日間、劇伴もない定点カメラと長回しで、198分も淡々と描かれる。
多くのシネフィルの方々の評価も高いことからすごい作品なんだろうけれども、勉強不足のぼくではそれを感じとることがで>>続きを読む
引け目を感じながら取り組んだ映画音楽に対するモリコーネの心境と彼への評価の変遷は、まさに映画音楽そのものの歴史でありダイジェストであり総集編だった。
多くの映画作品が取り上げられるので、それだけでも単>>続きを読む
Filmarksの試写会にて鑑賞。
『ウィッチ』や『ライトハウス』においてダークで詩的な雰囲気が見事だったロバート・エガースが監督で豪華キャストときたら、そりゃもう期待値はうなぎのぼり。
しかし実際は>>続きを読む
ストップモーション作品はメイキングを観ないといまいちありがたみがわからないが、それってどうなんだろうといつも複雑な心境になる。
お互いをあまり知らない2人の男が、ひょんなことから行き当たりばったりのふたり旅へ。
雰囲気と間合いが心地よく、だらだらとずっと観ていられる。
汚い安宿に泊まって就寝時に思わず笑い出すシーンが最高。
山>>続きを読む
色彩も作画もミニマルでお洒落。
モーションの楽しさに溢れ、往年のディズニーアニメのよう。
クマ好き必見。
原作未読、TVシリーズ完走くらいの知識と思い入れで特にファンというわけではないけれど、つい観ちゃう作品。
アスナ視点でのリブートということなのだろうか、新キャラを加えて物語の始めから第一階層のボスまで>>続きを読む
淡島千景の映画デビュー作。東京に疲れた社長の腰巾着が四国に赴くも奇人や奇習に翻弄され、文字通りてんやわんやする喜劇。
細かいエピソードの集合体であり全体としてまとまりがなく感じたが、それはそれで独特の>>続きを読む
往年の名作ホラーを彷彿とさせる設定や展開にわくわくしたが、そこからのオリジナリティがちょっと薄かったかも。
シャマランの『ヴィジット』みたく、老殺人鬼ならではの印象的なアクションやアイデアが欲しかった>>続きを読む
北欧の大自然と色彩、最小限の台詞と説明、美しい構図等かなり好み。
エグさのないスタイリッシュホラー。
淡々とした展開とオチもよい。
点数低すぎない…?
テレビなら完全に放送事故の間合いでの長回し、最小限でスローリーな会話、静謐に満ちた雰囲気で完全に脳内はアルファ波独占状態。
テーマは難解だけど深そうだし、意味不明だけど深そうだし、よくわからないけど深>>続きを読む
「バームバックらしくなさ」に戸惑ったが、原作未読のため、それが原作によるものなのか、演出によるものなのかがわからなかったのが残念。
とはいえその混沌さ・奇抜さに人工的な違和感を感じてしまった。
このも>>続きを読む
クルド難民問題というテーマと、主演の嵐莉菜は魅力的だった。
もう少し展開に工夫や面白さが欲しかった。
ぼくはほとんどわからなかったけど、どうやら小ネタやくすぐりやカメオ出演が満載のようで、そこで楽しめなかったのは残念であるが、そんなことがわからなくても前作が未見でも問題ないノリと勢いがある。
ガン型ス>>続きを読む