夏休みという割にはそれっぽい日常風景はダイジェストの如く流されたり、主役の子ども達のキャラクターも類型的。
しかし、ポケモンコロコロPS2にサルゲッチュ・・・明らかに宣伝的な映り方や使い方とは思いつつも、当時のポップカルチャーが溢れているのを大人になった2010年代に観ると、無性に懐かしさと嬉しさが込み上げてくる。
何より目を惹くのは、VFXが駆使される映画全体の中で「実物」として主人公達に寄り添うテトラの存在だ。ぎこちなさが少し残る足取りで動くテトラの姿が、本作に特別な印象を与えているように思う。近年の監督作を観ると今なら全部CGで作ってしまうんじゃないかと考える度に、この映画の特異な立位置を振り返りたくなる。
ガンゲリオンなんていう笑っちゃうくらい最高な名前を付けたロボットが出るあたり、登場人物だけでなく監督自身も無邪気になった映画なんだろうなぁと思った。
