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インディアン・ランナーのSYUのレビュー・感想・評価

インディアン・ランナー(1991年製作の映画)
4.0
監督 ショーン・ペン
デヴィット・モース
ヴィゴ・モーテンセン

警官として真面目に生きる兄と、暴力的で破滅に突き進むベトナム戦争帰りの弟。
対照的な兄弟の悲哀に満ちたドラマを描いたショーン・ペン初監督作品。

ショーン・ペンでもう一本。

といってもてっきり主演だと思って見に行ったら、監督だけだと知って驚いた思い出があります。
ただ、作品自体は心にズシリとくる素晴らしい映画でした。

社会不適合者のような弟を、家族として支えようとする兄の苦悩をよそに、破滅的な行動を繰り返す弟に、怒りや苛立ちを覚えながら見ていた。
そんな弟も、真面目に生きたいと思うところも見えるのだが、上手くいかずそれを社会のせいにして更に粗暴になっていく姿が悲しかった。

弟役がヴィゴ・モーテンセンだったと、今回改めて知った。

チャールズ・ブロンソンやパトリシア・アークエット、更にはデニス・ホッパー、ベニチオ・デル・トロなど、今見直すと豪華キャストな一本。

ラストの虚しさに後味の悪さを感じて劇場を後にしたあの頃、歳をとって家族が出来た今、もう一度見直せば、また違う印象を持つかもと思いました。

鑑賞日 1991年頃 劇場にて
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