タケシサトシ

醜聞(スキャンダル)のタケシサトシのレビュー・感想・評価

醜聞(スキャンダル)(1950年製作の映画)
4.9
人に騙され続けて騙されないように人を騙すことを憶えたという言葉の哀しさと生々しさ…

大きく湧く会場とは反対に目撃したという表情の青江と西條がすごく良かった。
2人にとってはウジ虫がお星様になろうとした弱さを克服しようとした男の瞬間だった
こういう瞬間が聴衆や世間には分からなくていいという美学は「生きる」に通じると感じた

「あの人は悪人なのではなく、弱いのだ」という言葉が1人映画を観終わった自分に刺さる

きよしこの夜を来年こそ生まれ変わると思いたい酒場の大人達が合唱するシーンは情けなさと切実さがさらけ出されていて共感できて良かった
この歌で星の歌詞が出てくることも後に効いている
伝わる教訓はシンプルなストレートパンチなのに共感できるキャラクターで唯一無二のパンチにしてしまうのすごい