富樫鉄火

お染久松 そよ風日傘の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

お染久松 そよ風日傘(1959年製作の映画)
4.0
#17 女性映画人大会
最高だった!
文楽・歌舞伎の《お染久松色読版》《新版歌祭文》《女殺油地獄》などを一つにした、能天気な時代劇ミュージカル。
とにかく一瞬たりと飽きさせない超快テンポ構成の見事な脚本(元スクリプターの高松富久子=鷹沢和善/夫・沢島忠との共同筆名)。
全体が芝居小屋での幻想設定で、特にラストを「野崎村」ラストに重ねて両花道にしているところなど、うまいなあと感心した。
むかしの脚本家は、芝居をよく知っていた。
鈴木静一の音楽も自由自在で、クライマックスにグリーグの《ソルベーグの歌》和風改変曲を流すなど、これまた感心しきり。
実に楽しい90分でした!
富樫鉄火

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