魚座の仁

シマロンの魚座の仁のレビュー・感想・評価

シマロン(1931年製作の映画)
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西部劇と聞いて観てみたら滅茶苦茶スケールのでかいアメリカ・オクラホマ州の歴史と開拓劇。早い者勝ちで土地を勝ち取るレースの存在を知らんかったから結構衝撃を受けた、そんなんアリかよ。主人公のヤンシーがとんでもねぇ荒くれものやけど、観てて滅茶苦茶頼りになるから俺みたいなガリガリ眼鏡は結構憧れてしまう。ほんでただ滅茶苦茶する奴って訳でもなく、真実と公平を重んじる人間であるから、観ててそんなに腹立たしくない。誰かが作ったレールは走らずに、人間、人生、人種に自由を求めた結果、開拓の黎明期の第一人者として重宝されるけど、その地盤の上に咲く資本主義や私欲という雑草が、彼が土地を離れ放蕩する理由なのかもしらん。最後はその象徴たる油田採掘の事故から皆を守り死んでしまう風刺。対比的に嫁はんはそのレールの上で登り詰めてるから、そっちの視点で観てもおもしろい。
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