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ど根性物語 銭(ぜに)の踊りのmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.4
スカパーにて。監督が市川崑、主演が勝新で、ヒロインが江利チエミというかなり意外な組合せ。
市川崑のスタイリッシュさで勝新の泥臭さが良い感じに浄化されていて、とっても見やすい。

正義感の強いタクシー運転手(勝)が、麻薬王退治の為に社会悪専門の殺し屋にスカウトされる。だが組織の黒幕が麻薬王そのものだったという話。
江利チエミがハスっぱな大衆食堂のおかみ。出前持ちやホテルのベットメイキングと多々登場。実は麻薬捜査官。

まず名前が面白い勝の役名が町田八百(はっぴゃく)。江利の役名が十条月見。市川崑の妻で脚本家の和田夏十こういうセンスが堪らない。
キャラ作りが上手いよなぁ。特に女性像がコケティッシュなんだよね。

麻薬王がとにかくガードが固く暗殺する隙も無い。列車事故を演出し無関係な人も巻き込む暗殺計画に組織を抜ける八百。
独自で行動するが、ここからがちょっとお粗末かなぁ。列車内で簡単に殴り込みをかけちゃう。ボディガードがみんな無能!うーん。ここはちょっと興ざめかなぁ。後半の畳みかけがちょっとダレちゃったのが惜しいかな。

しかしタイトルの「ど根性物語・銭の踊り」って大映臭さは何とかならなかったのかね?内容に全然合ってないし、新しさを感じさせず、タイトルで相当損していると思う。
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