ナガサワ

マイ・ガールのナガサワのレビュー・感想・評価

マイ・ガール(1991年製作の映画)
3.5
すごく可愛い映画。

幼さ故に人を傷つけていたこと。
その暴力性を知らず知らずのうちに受け止めてくれる優しい人がいたこと。

そんな優しさに触れてベーダは成長していく。
彼女にとっての一番の”優しい人”はマコーレカルキン演じるトーマス・Jだった。
決して暗くはないのに彼の醸し出す不思議な静けさがあった。
その正体は優しさだったことに気がついて切なくなる。

ベーダは死を恐れていた。
母の死とともに生まれた彼女は、生と一緒に死も抱えている。
死を恐れることは母親を思い出さないことにもなるし、自分を見つめないことにもなる。
「死は二人を引き離せない」
「彼はいつも心にいる」
ラストシーンで、彼女が死への恐怖を乗り越えてトーマス・Jだけではなく母親との永遠の絆を歌っている。
彼女の成長に感動する。

鑑賞直後はふーんって感じだったけど、思いかえしてみるとすごくいい映画でした。

ぜんぜん関係ないけど父親とシェリーの仲を邪魔してしまうベーダを見て、岡田斗司夫の「女は家庭に2人いれない説」を思い出した。