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三匹の牝猫のmitakosamaのレビュー・感想・評価

三匹の牝猫(1966年製作の映画)
2.9
スカパーにて。企画がターキーこと水之江滝子ですって。
男性社会で性暴力を味わいながらも逞しく生きる3人の女のファムファタールもの。

ヤクザに連れ込み旅館に無理やり攫われて犯された挙句、肩にバラの刺青まで掘られちゃったヨウコ(八代真矢子)、
熱海に向かう途中で男を手球に取るミドリ(水上竜子)と出会い意気投合。
さらに無垢なフリして男を騙すマリ・野川由美子と出会い、3人で連み男たちから金を巻き上げ財産を成そうと計画する。

ヤクザの金を持ち逃げ。そして豪華マンションを買っちゃう。ええ?ヤクザとかに追われてるのに拠点を構えるの危険じゃね?と思っちゃう。

各々金を巻き上げれそうな男に取り入り奮闘。かなり危険を顧みない。
しかもどら息子のグループにマリも犯されちゃう。それを逆手に恐喝する逞しさと言えばそうなんだろうけど…

でもミドリは事故で死に、ヨウコもターゲットにした男に返り討ちに遭いやっぱり姦られちゃう。
最後はヨウコも去り、マリだけが決意を固める…という終わり方だ。

まず、性暴力に対し女たちが強すぎるというのが気になるんだよな。もっと内面を傷つけるものだろうに、犯されても直ぐ次の行動に移れるのはやはり違和感だ。
性暴力というモノをチョット軽く見てる気はして、コレがどうにも引っかかる。

それにファムファタールものとしては、どんなに苦労をしても最後には大金をせしめてハッピーエンドにして欲しい。バウンドとかジャッキーブラウンの様な爽快感が欲しいよな。

このもの型をターキーが制作したというのも注目だ。松竹歌劇団出身のスタァとして順風満帆だったように見えるが、それでも男社会の軋轢を感じてこのような物語を作ったのだろうか…???
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