中島晋作

女体の中島晋作のレビュー・感想・評価

女体(1964年製作の映画)
4.0
原爆、マッカーサー、群衆のモンタージュ。パンパンとして混乱期を生き延びた女性たちが、高度成長期の日本で「肉体的に」取り残されている。
生きるのが面倒になったから死ぬ。降りしきる雨も、人物が死ねば止む。死は苦痛からの解放。男性が死ぬとき、白い液体と赤い血が噴出する。これは中盤の、牛の屠殺イメージと重なる。死ぬ瞬間、人間に獣性が宿る。
中島晋作

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