さすらい農場

必殺!5 黄金の血のさすらい農場のレビュー・感想・評価

必殺!5 黄金の血(1991年製作の映画)
3.9
あいつを楽にしてやれるのは…
  秀、お前のカンザシだけだぜ。

ポテト🍟さんとの同時鑑賞!
劇場版 第5弾[黄金の血]
タイトルにちなんで金曜日のゴールデンタイムにレビュー投下!

TV版 必殺シリーズ第30作 [必殺仕事人・激突!] 放映中からの映画化なので、
主水さん以外のTV版レギュラーから [飾り職の秀] [百化けのお歌] [時計屋の夢次] が登板。ただし夢次のキャストは大人の事情でTV版[中村橋之助]から[知らん人]に…当時はものすごい違和感でした。

物語は1990年のバブル経済崩壊に揺れる世相を反映した江戸の町。
不況で行き場を無くした若者、中年浪人などのカリスマアイドルとして江戸の不思議少女(のりぴー)がふわふわと棒演いや好演。予知夢と浜辺の燐光が神秘的ななんやコレ感。
不思議ちゃんに片想いする男として [政(村上弘明)] 登場。
この人こそ本作の最重要人物!
鍛冶屋(本作では打ち物屋) の政は、[必殺仕事人Ⅴ (1985) ←この頃は花屋]〜 [必殺スペシャル・新春大暴れ仕事人!横浜異人屋敷の決闘(1990) ] まで [刺す系殺し屋] としてシリーズを支えてくれた功労者様🙏
本作は彼の卒業作になります。



   ( 〜_〜;) お時間大丈夫ですか?



[俺はキレイな手であの子を守ってやりてえんだ]と仕事人を辞めた政。

[お前は俺みたいになるな]と良い感じで理解のある先輩風を吹かす秀。
でも
[一度身についた殺しの汚れは、そう簡単には落ちやしねえ]
[俺はでえきれぇだな。その可哀想とか助けるとかいうセリフはよう]
…とどこまでもドライな主水さん。
セクハラ発言をかまして美人にグイグイ迫る割には、いざとなると目が泳ぐ主水さん。

のりぴー効果で全体的に甘くてヌルい仕上がりですが、
シリーズ全体を通したテーマ
[人殺しの報い]はきっちり描かれてます。

公開当時、劇場に妙に女子が多いと思ったらゲスト殺し屋として出演する大沢樹生がお目当てだったらしい…
(ジャニーズ起用の始まりか…)
おっさんと女性とのファン層が真っ二つの必殺シリーズは、イケメンを出してはオッさんをしらけさせ、お父さん向けサービスを出しては女性客をドン引きさせていたのであります。

反則レベルの強敵[地獄組]はほとんど仮面ライダーの管轄。イカデビル天野英世さんの迫力をお楽しみいただけます。
若い頃はあのコウモリ🦇のパペット感で冒頭から萎えたものだが、今にしてみるとペラペラのCGなんかより遥かに味わい深い。むしろそれだけ目的で観てほしいくらい。

やはり久しぶりに観ると必殺は素晴らしい。
故郷に帰ったような安らぎよ(^^)
ポテト🍟さんありがとうございました🙏