ぽち

モナリザお京のぽちのレビュー・感想・評価

モナリザお京(1971年製作の映画)
3.0
偶然とはあるもので、これだけ偶然が重なるとどこかで接点があるのではと思えてしまう作品。

もちろんそれは「ルパン三世」。

でも調べるとルパン1stシーズンの4カ月前に封切られている。
原作マンガはアニメとは大きくカラーが違うので、これを参考にしたとかではないだろうし、特に不二子はアニメとは違うので、やはり偶然の一致と考えるべきだろう。

スリという事でアニメよりスケールは小さいが、その性格やキャラクターはかなり類似点がある。

津川が演じたキザな盗賊も、どこかルパンっぽいし、浪花節系の刑事も銭形と通じるものがる。

おまけに極めつけのカリ城のラストのくさいセリフを渥美が埠頭で言ったときには驚いてしまった。

もちろん宮崎やトムス・エンタテインメントがパクったなどありえないので、どう考えても偶然のなせる業という事だろう。

正司敏江のオーバーアクトには目をつぶり、そこはかと漂うルパン匂と、70年代の東京の風情を楽しむ作品。

埠頭から見える東京タワーと聖徳太子の一万円札が懐かしい。
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