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あゝひめゆりの塔のプライアのネタバレレビュー・内容・結末

あゝひめゆりの塔(1968年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

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沖縄で師範学校生だった吉永らが看護師役として従軍することになる。
やがて米軍が沖縄上陸、日々空爆があり怪我人も絶えない。
吉永の弟はそれで死に、母も乗ってた船が沈められ死亡。

そんな中でも明るく強く生きてた吉永だったが、戦局は日々悪化。
尊敬してた先生や友人も次々に死んで行き、ひめゆり部隊も解散となる。

そしてそこで強烈な爆撃があり、防空壕内にいた仲間がみんな死亡。
吉永と友人1人だけが生き残ったが、絶望した二人は手榴弾で自決。
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普通の明るい女の子達が悲劇の運命をたどる、史実ベースの話。
ひめゆり部隊だけが有名だが、他にも多々あったらしい。

迫力ある爆撃の映像を見てると、本当に怖かっただろうなと思う。
毎日が不安で仕方がないだろう、今の時代の平和は本当に貴重。

また当時は鬼畜米英に捕まると酷い目に遭わされるとのデマがあった。
だから退路を断たれたら自決せよとされてた。

そんな中でも校長先生は、死ぬ直前に言った。
自決するだけが勇気じゃない、最後まで生きのびようとして欲しいと。
人間一個人の感覚としては、これが正しいんじゃないかと思う。

それでも最後、吉永らは自決の道を選んでしまう。
校長を心から尊敬してたのに、どうしても希望が持てなかったのだろう。

そりゃそうよな、降伏するなら死んだ方がマシと信じ込まされてるし、
逃げ回るにしても毎日爆撃があり、どこに隠れようがいつも危険。
食う物だってない。生きてたって楽しいことなんて何一つない。

あんな過酷な状況じゃ、死を選んでも仕方がない。
やっぱり戦争はあってはならない。そう思わされた映画だった。
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