過去鑑賞済み。
『かもめ食堂』に続いて『めがね』を観たので、
流れ的に『プール』。
かもめ食堂はまぁまぁ良かったけれど、
めがねではガッカリ。
そして『プール』!!
これは、この3作品の中でダントツ1番好きです、ワタシ。
台詞が少ない映画は、大抵どちらかに転ぶから
賛否両論あると思うし、この映画に関してのあたしの感想は、
恐らく少数派の類だと思う。
90分という時間や唐突に終わるエンディング・・
にくい!!!
難しいと言えば難しい映画になるのかもしれない。
物足りなかったという感想もあるに違いない。
そして、ただただ流れる空気のような90分に、
なんだこの映画!?と思う人も少なくないと思う。
でも、あたしの感想としてはこの映画、
実はとても濃い内容。
濃いと言うよりも、重い映画だと感じました。
流れるように進むストーリーだけれど、
『かもめ食堂』のような優しいだけの雰囲気だけでは終わらない。
DVDにバーン!と書かれていた
“理由なんて、愛ひとつで十分だ”
というキャッチフレーズ、そのまんま。
人と人との距離感は、とても難しい。
私があなたの傍にいないのは、
決して“愛がないから”ではないのよ。
私は、あなたの事をよく知っているから。
・・・あぁ、なんだか観終わっても胸の奥が温かい。
それでいてシュンともなるし、ニコッともなれる。
不思議な感じ。
泣けました(´;ω;`)
プールには、海とは違って人工的に造られた枠がある。
そしてその中に水がある。
魚もいないし、石や岩もない。
ただただその枠の中に、水がある。
ただ、それだけ。
目の前にプールがあり、そこに人が浮かんでいたとして
その浮かぶ人に対し、
ただプカプカと浮かんでいるだけのように見えるならば、
きっとそれこそがあなた自身なのでしょう。
とでも言われているような…。
突き放されていながらも、愛をたっぷり感じる映画でした。
様々な人間関係を経験して、
そして沢山の人を愛して、愛されて・・・。
色んな人間と関わった人ほど、グッとくるものがある映画なのかもしれない。
こういう、
“ただ映像だけが良い映画”
で終わらない映画、大好き。