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ドラえもん のび太と夢幻三剣士のzhiyangのレビュー・感想・評価

2.0
しずかちゃんが夢の世界では王女なのだけれど、魔王討伐の「賞品」になるのが嫌で逃げて騎士のふりをしている。なので「男の子のふりをするために、男の子の口調で話すしずかちゃん」を見られる。貴重(多分)。オタク的にはこっちのほうがよほどテンションが上がる。

しかし、全体としては単にすっきりしない……。藤子・F・不二雄も夢なのか現実なのかわからない怖さを描こうとして失敗した的な評をしているとネットで読んだ気がするけれど、まあそうかな……。夢の世界と現実の世界の記憶が不連続だから夢で危機一髪のところを現実に帰ってきた! みたいなシーンも当ののび太たちに危機感がない。そのくせのび太が妙に夢と現実の区別をなくしているシーンもあるし……。要はのび太たちが夢と現実の行き来をどう認識しているのかよくわからない。夢と現実が逆転した後で、いつもの部屋で眠り続けるのび太とドラえもんをのび太母が叱るシーンがある。のび太的にはいつもの部屋がある世界は「夢」だからなのか、遠近感が歪んだ俯瞰のショットで描かれていた。これはちょっと面白かった。でも母がひみつ道具のスイッチを押さなかったらのび太たちはどうなっていたのか? 現実においてきたはずの四次元ポケットも夢に持ち込まれて、結果現実の四次元ポケットが消失していたし、どういうことなのか……。
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