Kenta

ゾンビランドのKentaのレビュー・感想・評価

ゾンビランド(2009年製作の映画)
4.0
ゾンビに汚染されてしまった世界で生き残る手段は、32個のルールを守ること!?
ゾンビ世界の絶望感を感じさせないほどのコメディ作品で、笑いだけでなく後半には心温まるシーンも…。

ある日、世界でゾンビウイルスが蔓延し、アメリカは完全にゾンビランドとなってしまっていた。
その中で、たった一人なんとか生き残った大学生のコロンバス。彼は、ゾンビランドで生き残るための32個のルールを作り上げ、それに従っていただけでなぜか生き残れていた。彼が、目的地へ向かおうと道を歩いていた時、たまたま車で現れたタラハシー。彼は、ゾンビを常に憎んでおり、とにかく狩りを楽しむタイプだった。コロンバスは彼と出会ったことで、車に同乗することになる。
その後、スーパーに立ち寄った二人は、ウィチタとリトルロックと名乗る二人の姉妹に出会う。ウィチタの口車に乗せられ、まんまと銃と車を奪われてしまうコロンバスとタラハシー。ウィチタ、リトルロック、コロンバス、タラハシーは、このゾンビランドでどうなることやら…。

ゾンビ映画ならではのグロさを殺さず、程よいコメディへと仕上がってる今作。うまいこと融合ができていると言える成功作だ。
今や、有名人である主な出演者の4人だが、正直、当時のこの作品はB級だったと思う。いや、色々と考慮してみると、今作はB級作品ではないのか?(笑) 少なからず、僕はB級だと思わないし、世間もそうは思わないと思う。でも、なぜだかそれっぽく見えてしまう。

物語自体も、コロンバスのナレーションが進行になっており、よくあるホラー作品やゾンビ作品とは一風変わったものとなっていた。そして、普通のゾンビ映画と違って、ロードムービーさやヒューマンドラマっぽさが強くて、そこに痛快コメディの要素があるもので、ほとんどゾンビに触れられることはない。それが逆に今作のいい点であると思う。

そして、なんといってもビル・マーレイ役のビル・マーレイ(笑) なんでビル・マーレイの名前だしただけで笑ってるのって未鑑賞の方はなると思うが、その点はまぁ鑑賞してほしい。あのシーンは、今作の一番の山場といっても過言じゃないだろう…。

最後には、なんだかんだ4人の間にあったわだかまりもなくなって、一人ぼっちだったコロンバスには仲間ができたし、大事なものを失ったタラハシーにも居場所ができた。ついでにトゥインキーもゲット。ウィチタとリトルロック姉妹も、詐欺で生活してたが、人間の本当の優しさというものを身をもって感じることで、人として成長を遂げる。そして、4人はゾンビランドの生還者としてファミリーとなる。
素性も知らない人たちが、協力して物事をクリアしていくことで、親近感が湧き、最終的にめちゃくちゃ仲良くなるような展開は至って普通。でも、それも今作のいいところなのかなとか思う。
Kenta

Kenta