Frapenta

ワルキューレのFrapentaのレビュー・感想・評価

ワルキューレ(2008年製作の映画)
4.1
ナチス政権下で歴史上最後のクーデターを引き起こしたシュタウフェンベルク大佐の物語。おおかた歴史通りに話が進行しており、淡々としていてかつ骨太な作品だった。なんといってもロケ地のほとんどが現地で行われたそうで、本格的な再現を試みたのは間違いない。

ナチ関連の主要人物が勢揃いしていたので、誰がどういう人物かを整理することができた。数々の凶行をしてきた親衛隊の指揮官であるヒムラー役にはマティアスシュヴァイクホファー。少しだけだが、存在感があった。彼の顔は正直優しそうに見えるのだが、ヒムラーも元々虫を殺せぬほど優しい性格だったらしく、むしろ説得力の増す役どころだったのかもしれない。
ゲッベルスはかなり映画界でもよく知られている人物で、フリッツラングにドイツ映画を託そうとしていた話は有名だ。
とにかく、名だたるナチたちが多く出演しているため、素直にすごい事件だと思った。これを観るまでこの事件を全く知らなかったため、世の中には知らないことがまだたくさんあるものだと嘆きたくなった。

ナチスの歴史を学ぶ上で有用な映画。
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