留々家

地球最後の日の留々家のネタバレレビュー・内容・結末

地球最後の日(1951年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

・ロケットの発射台や都市を襲う大津波の特撮が良かった。
・犬はいらない。新天地にまで行って犬畜生がワンワン鳴いてたら最悪。この映画を見ている間も近所の犬がキャンキャン鳴いていてイライラしている。
・主人公がロケットに乗る乗らないの葛藤はいまひとつ感情移入できない。高潔な人物ということなのだろうが。
・他国のロケット計画はどうなったのか。
・国連の会議で博士が人類の危機を訴えるも、ほかの学者に嘲笑交じりに否定される場面。世界的に著名な博士がそういう大発見を公表して、しかも接近している惑星は現に存在するのだから、世界中の天文台で追試されて本当だとすぐ分かりそうなものだ。インターネット時代だからそういう感想になるのだろうか。
・一般市民の描写が乏しかったのが残念。そこを見たかった。惑星接近に伴う大災厄でバタバタ死んでいく無辜の人々や、建造施設内に雪崩れ込まんとする人々など。主人公まわりの三角関係なんかどうでもいいよ。
・プロジェクトの全貌を把握する博士は結局ロケットに乗らなくていいのか?加速に耐えられなくて死んでしまうのを分かっていたということ?ロケットに乗る約束で多額の出資をした企業家には主人公よりも感情移入していた。乗れないのはかわいそう。
・移住先の惑星、あんなユートピアみたいな環境には猛獣とかいそうなもんだがどうだろう。『ドント・ルック・アップ』のラストは本作のそういう点に対するパロディなのかもしれない。
・移住先の惑星の風景に人工っぽい箇所があったけど、先住民いるのでは。小松左京の『果てしなき流れの果てに』みたいに、移住団全員奴隷にされて欲しい。
・物語後半わりとどうでも良くなってきて(ロケット内部もなんかパイプ椅子並べた会議室みたいだし)、ロケット打ち上げ失敗して全員死なねーかなと思っていた。ときどき「なんで?」と思うようなバッドエンドの作品があるが、作り手がそういう投げやりな心境になっているのかもしれないと思った。
・本をマイクロフィルムにして、人類の知識を箱舟に積み込む場面があり面白いと思ったが、その一冊目が聖書なのがグロテスク。バチカンで祈ってる連中は惨たらしく死んでいくというのに。
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