ひ

美女と野獣のひのレビュー・感想・評価

美女と野獣(1991年製作の映画)
3.8
小さい頃に大好きだった。見た目でなく中身だぜ的なメッセージがとても好きだった(語ります)


対立構造やメッセージはオペラ座の怪人と似てるなぁとかつて思っていたけど、改めて見ると結末の差につながるような違いがたくさんある。

元々は美しい人間だし召使たちになんだかんだ愛されている野獣と、人間だが傷の醜さから生まれながらに周囲に蔑まれている怪人
敵役にただ歌が上手いだけでヒロインに毛嫌いされてる性格クズすぎるやつを持つ野獣と、敵役に歌も上手くて性格も良くてヒロインと惹かれ合う存在を持つ怪人、、

色んな違いの中でも特に印象的なのは、ダンス後に野獣がベルを解放するシーン。
どうしてベルを解放したのかとコグスワース(時計)に聞かれた時、野獣は「愛しているからだ」と告げた。
オペラ座の怪人はクリスティーヌを愛するあまり、自分だけのものにしたいと考えて洗脳したり攻撃したり誘拐したりした。一方で、野獣は愛しているからこそベルの気持ちを汲んで自由の身にする決断をした。自分の愛の成就が叶わなくなる・もう人間に戻るチャンスを失ってしまうことを理解しながらも自分より相手を優先した。愛しているから。この決断があってこそベルはクライマックスシーンで愛してるよと言えたんだと思う。
野獣と怪人には背景(周囲に愛されていたかどうか)の差がありすぎるから、野獣をただただ能天気に称賛するわけにはいかないけれど、この差が結末の差を生んだのだろうなと思った。
やっぱ音楽がすてき。
ひ