福福吉吉

プロメテウスの福福吉吉のレビュー・感想・評価

プロメテウス(2012年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
宇宙船プロメテウスは世界各地で発見された壁画に示された未知の惑星にたどり着く。エリザベス・ショウ博士たち調査チームは巨大な建造物の中へ侵入し、新たな発見を歓喜するが、その背後では極秘の任務を携えたデヴィッドの暗躍と未知の生命体の恐怖が待ち受けていた。

◆感想◆
人類の創造主を探すというスケールの大きなストーリーとともに奇怪な生命体の恐怖が静かに近づいてくるストーリーが並行して進んでいき、それを最新のCG技術で美麗で魅力的な映像が観る者を虜にする作品となっており、これまでにない知的好奇心と恐怖を感じることができました。

エリザベス(ノオミ・ラパス)とホロウェイ(ローガン・マーシャル=グリーン)は考古学者で、今回の調査の中心的人物ですが雇い主であるウェイランド社とは親密でなく、利用されている感じが否めません。エリザベスは知的好奇心が強すぎる故に危険を冒すことがあり、恋人のホロウェイからたしなめられることがあり、バランスの取れたカップルと言えます。

ストーリーが進むにつれて、未知の生命体により調査チームが次々と襲われていき、破滅的な展開へ向かっていきます。この生命体は「エイリアン」シリーズのエイリアンのような複雑なデザインでなく、蛇のような原始的なデザインとなっており、その点で少し残念に感じました。もちろん人を襲うシーンの恐怖感は激しく恐ろしいデザインです。

本作の鍵を握るアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスペンダー)は謎が多く、その行動の全てを見逃せない興味をそそるキャラクターになっていました。

ストーリー全体に謎がちりばめられ、それが少しずつ明らかになっていくのが楽しい作品でした。しかし、最初に大きく掲げられた「人類の創造主」というテーマは謎のままに終わってしまい、消化不良の感じが強く残る作品でした。

鑑賞日:2024年2月11日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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