ぴぴぴん

ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人のぴぴぴんのレビュー・感想・評価

3.9
ニューヨークにて現代アートを収集し続けた郵便局員のハーブさんと図書館司書のドロシーさん夫妻をおったドキュメンタリー。

決して高所得なわけではない2人が、ただただ多くのギャラリーやアーティスト自身のアトリエに足繁く通い、交流し、自分たちの信じるままに好きな作品達を収集し続けた結果、年月を経て集めた作品達に価値がうまれて、家には収まりきらなくなった作品達を最終的にナショナルギャラリーへ寄付することになるまでが記録されています。

芸術って高尚なもの、さらに現代アートは難解なもの、というイメージをまだまだ多くの人がもつ中で、2人の生き様そのものがアートを身近に感じさせてくれました。
また、一過性の出会いで終わらず、気に入った作家と連絡を取り続ける様子や彼らの人となり、自分たちの好きなものを信じて選び、生活している様は、莫大な情報に囲まれて何を選択したら良いのか、自分の選択が正しいのか、迷うことの多い現代の人達へちょっとした道標になるのでは、と思いました。