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ゲゲゲの鬼太郎 妖怪特急!まぼろしの汽車のcinemamimutoicのネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

ゲゲゲの鬼太郎・第4シリーズってのは大分対象年齢を落とした、小児向けアニメなんだよね。第3シリーズまでは子にも親にも向けた世相を切った内容描写だっただけに第4シリーズを目にして心底がっかりした覚えがある。唯一評価出来るのは、ねずみ男に千葉繁さんを据えてくれたことくらいか。

それでも一縷の望みを抱いて観てみた本作、これが見事にその望みとやらを打ち砕いてくれた。

言いたいことは山のようにあるけど、まぼろしの汽車を過去に向かせたのは良いんだけど秒で鬼太郎が石炭炉から復活するその原動力って何?時間の表現が全く無いし妖怪石炭にされて燃やされちゃった鬼太郎がもし元に戻るんなら、引き裂かれた一反木綿だって傷だらけの鬼太郎一味だって敵軍だって戻るでしょ?そこら辺の描き方がホントに粗雑で、子供に見せるにしては不誠実だし子供を馬鹿にしてるよ。ムカついたね。でもって西洋妖怪を懲らしめてラスト、西洋妖怪を封印するとか閻魔大王の裁きを受けるとか「鬼太郎すまなかった、地元に帰って静かに眠りにつくよ」とかありゃ締まるのに、煤で顔が真っ黒だぁ~で終了とかクソかよ。あとこの話、閻魔大王の管理不十分なので閻魔大王の不信任決議を要求する。過去でも未来でも天国でも地獄でも何処へでも行けるまぼろしの汽車をよりによって西洋妖怪に強奪される不祥事、交代して頂こう。クビです。それと、西洋妖怪には日本中の妖怪を集めなきゃ勝てんぞ!とか言っときながら出て来る日本妖怪がクソほど少ない。しかも見せ場も殆ど無し。なんとなく登場させてんのか?ホント面白くない。

蛇足、第2シリーズの『まぼろしの汽車』ではツインテール姿の中国妖怪のピーとマリリン・モンロー宜しくモンローが鬼太郎とねずみ男を多重に苦しめる話で、子供ながらにトラウマになった話だったのを思い出した。

本作を唯一!唯一評価出来る!のコーナー!今回は言わずもがな、ねずみ男=千葉繁さんの好演と敵の吸血鬼=塩沢兼人さんの華麗なる緩急でしょう。塩沢さんにこういうカッコメンを演らせたら天下一品、武器がサーベルってのも良かったなぁ~。このコーナーで+0.5。

それくらいですかね。★1.5。第4シリーズはハズレなんでね、もう観ないよ。
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