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キング 罪の王のaozoraのレビュー・感想・評価

キング 罪の王(2005年製作の映画)
4.5
ガエルガルシアベルナル目当てで、鑑賞。
結論から言うと、面白かった。
でも、好き嫌い別れる映画だと思う。

STORY
海軍を退役したエルビスは亡き母から聞かされていた父親に会うためテキサス南部の小さな町へとやって来た。父デビッドは今では牧師となり美しい妻と2人の子供と幸せな家庭を築いていた。

エルビスの人柄から、母親に愛してもらえてなかったとは、思えない程、好青年になった。裕福ではなかったかも知れないけど、きっと周りの人にも可愛いがられたのでは…が、何故こんな狂気に走ったのか⁉︎

彼は、ただ、父親に会ってみたかった。でも、そこで見たもの、それは彼が欲しくても得る事が出来なかった普通の家庭だった。
きっと、幼い頃から、友達の家のお父さんという存在が羨ましく思っていたと感じる。
そこに、初めて会った父デビッドに言われた言葉
「言っておくぞ。私の家と家族に近づくな」

ここからだと思う
彼の心にナイフを突き刺されたような痛み…(会うのは初めてだから、父親って感覚はないと思う)けど好青年の裏の顔の部分。嫉妬、妬み、同じ痛みを与える事、破砕。
エルビスは先ず、妹マレリー(ペルジェームス)に近づく→余談16歳の役だけど、実際は27歳だったらしい。彼女を、妊娠させることが目的だけど、それを悟られないよう、荒々しくSEXした後別れ際は、優しくする。妊娠するまで、これを何度か繰り返す。マレリーはちょっと嫌な気持ちにさせられたけど、優しい言葉で彼を信じていく。
信用させて、裏切る。
エルビス自身だんだん、面白くなっていったんだと思う(狂気)の部分かと…

ポールを刺した時エルビスは「痛いか?」このシーンも印象的
ポールが行方不明になった、初めはデビッドも探そうとする。
けど、諦めかけた時、エルビスに会いに来る。一方エルビスはと、いうと、好青年を演じ続ける(心の中では、ニヤニヤしていたか⁈笑い転げていたのでは…)

こんなレビュー書いてると、批判覚悟です。でも人間ってこんなもの、悲しいけれど…
バーガーを食べながら、紙で王冠を作り被るエルビス。それを向いで見ているマレリー

最終目的は父親だから、最後の急いでデビッドのもとへ急ぐエルビスの緊張感が凄い
そして
「懺悔して天国へ」
血に染まった手と服で

愛が欲しかった訳じゃない。
計算された復讐劇。
エルビスは、触れてはいけなかった(会ってはいけなかった)
そんな領域も人には、ある。
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