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仄暗い水の底からのmimizukutoのレビュー・感想・評価

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)
2.0
ホラー映画は個々の作品を「好き」か「嫌い」かで評価するとしっくりくる。
何が「好き」で何が「嫌い」かは人それぞれなので、評価が別れるのは当たり前。
だから本作についても、「この映画が好きだ」という人もたくさんいるだろうことはわかるのだけど、僕は全然ダメだった。

黒木瞳が演じる主人公が夫と離婚した直後で、1人で6才の娘を育てることになる。
不動産屋を巡って新しく住む場所を探さないといけないし、今まで専業主婦だったので仕事も探す必要がある。
仕事も育児も大変なのに、夫との間で娘の親権問題まで発生していて、ここまでで十分すぎるくらい大変で、観ていてストレスが溜まりまくる。
この状態で怪奇現象が起きても、「怖い」と感じるよりも、「怪奇現象なんか起きなくてもすでに十分大変なんだから、これ以上めんどくさいこと起きるな!」という「イライラ」の方がずっと大きく感じる。


以下ネタバレ


ビルの屋上の貯水タンクはちゃんと清掃しろよ。中に死体があったら、怪奇現象がどうこう言う以前に衛生上大問題だろ。
この映画の一番の元凶は、貯水タンクの蓋を開けっ放しにしていた勤務態度がいい加減な管理人のジジイで、コイツのせいで美津子が死んで幽霊になったのに、コイツには霊的な呪いも社会的な制裁もなく、何も落ち度がない黒木瞳が殺されることになるのはものすごく理不尽に感じた。こういうところもこの映画が好きになれない一因になっている。
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