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街に気球があがる時のkojikojiのレビュー・感想・評価

街に気球があがる時(1961年製作の映画)
3.7
1961年の日活作品。
内容は長門裕之演じる大学生が青空広告会社という会社で、日給500円(当時初任給が13000円くらいだったらしいのでの現在の8000円くらい?)でアドバルーンの監視をするアルバイトを見つけて、そこで出会った若き日の吉行和子演じる気性が荒いがしっかりもので優しい同じ大学の女性に惹かれていくというストーリー。

この作品の一番の収穫は、若き日の吉行和子さん。今も素敵ですが60年前のこんなかわいい吉行さんを見れたのはとても嬉しい。

タイトルバックもなるほど。映画の内容に合わせて凝っていて楽しい。

印象的だったのが、子どもたちとの合唱のシーン。なんか少し教育映画っぽい感じもあったけど。
その歌の中で、「若者よ」という曲があって、初めて聴いた曲だったので調べてみると、昭和20年ころ発表された曲で、この作品が制作された当時も歌声喫茶などでよく歌われた曲らしい。

若者よ 身体を鍛えておけ
美しい心が 逞しい身体に
からくも支えられるときが いつかはくる〜
というような歌詞。

吉行和子演じるとんちゃんは1年前は、学生運動で闘っていたことがわかる。
今は嘘のように静かだと。

そんな大先輩たちのほのぼのもしつつ、力強い記憶に残る青春映画だった。
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