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青春三羽烏のodyssのレビュー・感想・評価

青春三羽烏(1953年製作の映画)
2.5
【大学生が角帽をかぶっていた時代】

今から70年近く前の映画で、今から見るとずいぶん他愛がない感じがします。
でも、古き良き時代ということなのかも知れませんね。

同じ大学に通う男子学生3人組が、それぞれ恋人と結ばれるまでをコミカルに描いています。
このうち、2人は同じ下宿で暮らしていて、1人は大学のマラソン選手で下宿の娘(野添ひとみ)と恋仲なのですが、ふとしたことからケンカをしてしまい、大学対抗のマラソン大会が迫っているのに調子が出ません。

下宿のもう一人は、3人組の中で唯一自宅通学の学生の妹(小山明子)と仲がいい。しかしこの妹、なかなか頭が良くて、思い通りにはなりません。

唯一自宅通学の学生は、裕福な家のお坊ちゃんですが、そのせいで父からは見合いを勧められている。今の感覚で言うと大学生なのに見合い話というのは早すぎる気がしますが、昭和30年頃には珍しくなかったのでしょう。そもそも、タイトルが角帽三羽烏で、大学生が角帽と学生服で学校に通っていた時代なのです。今どきはこんなスタイルの学生、応援団でもなきゃいませんよね。

さて、その裕福な家のお坊ちゃんは、見合いを断ろうとしますが、美術好きなのでよく行く美術館に実は気になる若い女性が・・・・。

途中色々ありますが、最後は落ち着くべきところに落ち着きます。またマラソン選手である学生は北海道に実家がありますけど、はるばる祖母が都内まで訪ねてきて・・・という場面もある。

特にどうという映画ではないけれど、暇つぶしには肩が凝らなくていい、という言い方もできそうです。
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