ぺっこり180度

年をとった鰐のぺっこり180度のレビュー・感想・評価

年をとった鰐(2005年製作の映画)
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寓話。

何をどのように見るか、感じるか、考えるか
丸投げされている気がする。

「自分は数を数えることができるので知っている(=自分は賢い)」「自分の足は12本ある(=自分は特別)」と(何故か)思い込んだタコが足はそもそも8本しかないし、本当は1すら数えきれないのとか、
鰐は1だけは認識できるくせに、我慢はできないのとかを見て、
タコの純粋な愚かさ及びそんなタコが善良な生物に見える描かれ方に恐怖とイラつきを感じたり、鰐の刹那的な(もしくは衝動的な)性質にげんなりした。
その「感じ方の選択」が自分自身の志向を炙り出しているんだなあと気づいたりもする。

どうにも不条理な内容に、観るとつい色々考えたくなるが、どう考えたところで自分自身を快適な気分に導けず、投げ出したくなる短編。