Toropicolove

機動戦士ガンダムのToropicoloveのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)
4.5
3/14鑑賞。劇場版ならではの展開のオリジナルさに新鮮味を感じる。これが30年以上前の作品とは思えない。ガンダムは神話的な象徴が含まれてる作品なんだなぁと実感。

アムロとアムロの両親との関係性はとても冷え切っており、アムロが実家に帰った時人形を手にするのだが、これはこれから先の母親の姿を暗示しているんだなぁと。それから母親との別れの時にアムロはブライトたちと行くのを選ぶがここで思ったのが母親は楽園の象徴でもあり同時に堕落の象徴でもあると再認識。あそこで母親のところに残ったらアムロはニュータイプに覚醒せずに腑抜けて終わるんだろうなぁと。たとえ辛くとも、その手を血で汚したとしても、自分のやるべきことを見つけたからこそ彼自身は人類の革新たるニュータイプに成長できたのだと思う。

そしてホワイトベースと地面の母親の姿の対比は、戦場に赴くホワイトベースは空に向かって上昇(成長)していく。対して母親はそれを見ているしかないという下降(退化していく)というのを象徴している。普通に見ているだけだと各キャラの関係性が気づかないという構成力もさすがの一言だと思った。
Toropicolove

Toropicolove