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駅前旅館のchiyoのレビュー・感想・評価

駅前旅館(1958年製作の映画)
3.5
2021/7/17
駅前シリーズの1作目。それぞれの旅館で番頭を務める森繁久彌と伴淳三郎、そして旅行社の添乗員フランキー堺。何よりも、修学旅行の団体客でごった返した宿の有り様が、可笑しくも凄まじい限り。そんな学生たちの破茶滅茶っぷりと、森繁久彌演じる次平を始めとする宿側の人たちの悲喜こもごも。中でも、次平と淡路恵子演じる於菊、淡島千景演じるお辰とのあれこれは、心の機微が感じられてなかなか面白い。しかも後者は、お辰の誘い方が巧みすぎて、奥ゆかしさと大胆さが最高だった。ラストの二人も大好き!その反面、フランキー堺演じる欣一の宴会芸はちょっとやり過ぎな感あり。コメディ映画ではあるものの、時代の流れに翻弄される悲哀、仕事に対する誇りも描かれる。それはそうと、浪花千栄子の体操着姿に爆笑。
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