Shunsuke1992

フォレスト・ガンプ/一期一会のShunsuke1992のレビュー・感想・評価

4.2
純朴ですこし頭の弱い主人公がその優しさゆえに成功していく様子が微笑ましい。

ヒロインがクズ、でも彼女は愛着障害があるから仕方ないんだ。破滅的な環境に身を置きたくなるのはなにも彼女自身の責ではない。

いっとき、Twitterでマックの女子高生が世界の真実を語るテンプレがあった。そしてこれは優しい障害者が我々に真実を見せるタイプの映画だ。一見して世の中を知らなさそうな属性の者に目を開かせられる物語にどうして僕たちは感動を覚えるのだろうかと考えると良く分からない。

僕は一人旅が嫌いなのに、ふと旅に出たくなることがある。何かうまくいかないのはイマココが悪いからで、それはここではないどこかに行くことで解決される。けれどもどこにいっても「僕はここにいる」し外に行っても別に何か変わるわけじゃない。

この手の物語が良いのは視点自体がここではないどこか、から始まっていることだ。私はここにいるというトートロジーから逃れるためにこそ物語はあるし、そういう時に救いとして機能したりするのだなと。
Shunsuke1992

Shunsuke1992