西野西狸

ゴジラの西野西狸のレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
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今ではすっかりキャラとなったゴジラではあるが、震災5年後にシン・ゴジラを見た時の衝撃というのは原爆を落とされて第五福竜丸が起こったばかりの日本でもかなり衝撃だったのだろう。同年には東京大空襲を物語に取り込んだ「君の名は」の映画も公開されている。ゴジラでも父親を戦争で亡くしたと思しき妻がゴジラに襲われて燃える街の中で子供たちに「お父ちゃんのところに行くんだからね」と呼びかけている場面は戦争の傷がまだ癒えない生々しさがある。ゴジラが暴れまわった後の戦争やゴジラの光線にやられる人々はまさに戦禍を想起させ、高度経済成長直前の日本を問い直している。
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