ボルドー

ゴジラのボルドーのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
4.0
映画『ゴジラ60周年記念デジタルリマスター版』観てきた。

終始、芹沢博士の倫理観に心揺さぶられた。伊福部昭の音楽の素晴らしさとゴジラの咆哮の恐ろしさ。テーマが反戦や反核、科学者の倫理や危機管理、情報伝達、生態系への配慮など多岐にわたり観る人、観る時期によって視点が変わるはず。

ゴジラ(1954版)はビデオで観たとき、画質の問題で真っ暗だったので何が起こってたのか見えなかったし、理解力もなかったので何の興奮もなかった。今回初めて大画面でさらに鮮明に観られたこともあって、今回初めて鑑賞したといえるかも。

ゴジラ(1954年版)は、僕には若干退屈だった。大戸島の夜の場面はゴジラの巨大感、目の前で親がゴジラに殺されるという臨場感ある恐怖が凄かったが、肝心の東京襲撃は今回が映画として特撮よりドラマ部分に集中して観たからか違和感あった。また、ゴジラがスクリーンに初めて顔を見せるシーンが可愛すぎて、驚きだった。

ゴジラも核の被害者だと知ってからはゴジラの背中に哀愁を感じるようになってしまった。戦後復興した東京の街が10年前と同じように崩壊していく様は当時残酷であっただろうが、当時のメッセージを後世に映画の形で残した本多猪四郎監督とスタッフ、東宝は素晴らしい功績をなされたと思う。
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