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氷の接吻のArkのレビュー・感想・評価

氷の接吻(1999年製作の映画)
2.7
2023-46
英国諜報局の諜報員EYEことスティーヴン・ウィルソンは、局長からの依頼で彼の息子ポールを調査していた。遠くから見ていると、突然女がポールを滅多刺しにして殺害する。しかし何故かEYEは女に惹かれていくのだった。


サスペンス感ムンムンなのでサスペンスかと思いきや違った(笑)サスペンスだと思って観てたから消化不良だったけど違うと知って、想像していたより単純な話だったことに気付いた。

ネタバレ↓

「人は皆、自分の運命からは逃げられない」というヘンリー・ミラーの言葉から始まるらしいが、そんな言葉なかったんだが……?

スティーヴンには妻と娘がいたが、2人が蒸発して以来精神に異常を来たしていた。日常的に娘の幻が見え、声が聞こえる。依頼されたポールの調査で女と出会い、娘の声が「彼女から離れないで」「彼女をひとりにしないで」と繰り返す。彼女が連続殺人犯だと知っていながら惹かれた主人公は跡をつけて、犯行するたび証拠を消す。
一方、女はジョアナ・エリスという名前の連続殺人犯で、幼い頃に父親を亡くし、娘も亡くしている。
スティーヴンは「娘を失った父親」で、ジョアナは「父親を失った娘」。スティーヴンは失った娘をジョアナに重ねて、彼女もまた失った父親をスティーヴンに重ねている(と思われる)。
つまり、単に自分の亡くした娘や父親を相手に重ねて愛した2人の話。

娘は幼いのに連続殺人犯のジョアナは当然幼女じゃないので、何故娘と重なったのが疑問。ジョアナが殺人を繰り返す理由も不明なまま。推測としては浅はかではあるが、父親が突然去ったことから男性に対する嫌悪感を抱くようになり、歪んだ感情を制御できず自分に近づく男を殺してしまうとか?空砲だったが主人公のことも殺そうとしたし。それっぽいこと書いたけどわかんない(笑)

ユアン・マクレガーのスコットランド訛りを抑えたイギリス英語が絶妙に良い!!

これはユアン・マクレガーじゃなければちょっとキツかったかも。
特に何も起こらないままダラダラ~っと続いて、この映画のジャンルはサスペンスなのか、主人公はストーカーなのか、色んな疑問を持ったまま終盤に突入し、こちらは状況があまりよく分かってないが主人公が銃を向けられ、ジョアナが事故り、なんかそれっぽい雰囲気になるけどイマイチ ピンと来ずにサスペンスだと勘違いしたまま終わって、終わってから「あ、サスペンスじゃなかったのか!」と知るという感じ。

てか主人公は普通にストーカーだろ(笑)何が娘と重なったのか分からない以上主人公に感情移入は出来ないし、ジョアナが殺人を繰り返したり自分を尾け回す主人公に惹かれる理由が分からない以上ジョアナにも感情移入出来ないし、どちらの気持ちもイマイチ理解できなかったので退屈だった。
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