FumiKawaguchi

able エイブルのFumiKawaguchiのレビュー・感想・評価

able エイブル(2001年製作の映画)
5.0
「エイブル」は、スペシャルオリンピックスの映画です。日本人の自閉症とダウン症の男の子二人がアメリカに渡り、ホストファミリーのもとで生活するというドキュメンタリー映画。私がセラピーを受け持っていた、発達障害を持つ子供のお母さんが、わざわざビデオを貸して下さったものです。支援の方法や環境でこんなにも成長するのかと、目を見張るものがありました。もちろん、素晴らしいホスト・ファミリーに恵まれたことを筆頭に、スペシャルオリンピックスの手があったこと。地域の学校や作業所の理解が深いこと。そして日本の家族に大きな愛と理解があればこその成功体験だと思いますが、本人たちの努力や楽しむ心のプロセスも素晴らしいものでした。熊本はスペシャルオリンピックスジャパンの発祥の地でありながら、その活動は一般にあまり知られていません。私も発達障害に関わる仕事をしていなければ、知らずに過ごしていたかもしれません。バリアフリーの価値観を持ち、それぞれが支えあって生きるには、まだまだ大きな問題もたくさんあると思います。でも信じたいですね。彼らが自分らしく輝いて生きるための手が、少しずつ広がっているってこと。ほんの少しのサポートで、誰かの世界がもっと広がるのなら、それって素敵なことじゃないですか。
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