Tunacan

ALWAYS 三丁目の夕日のTunacanのレビュー・感想・評価

ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)
5.0
ものすごく良かった。

地域のコミュニティの中に強い結びつきや絆や粋な優しさがあって、三種の神器が揃った小さな豊かさに町中で驚いて感動する小さな世界

私が小学生だった頃も、まだマンションに住むおばあちゃんとの繋がりがあって、父親の不器用な愛と母親の無条件の愛があって、インターネットとは隔絶された小さなコミュニティの中で生きていて、新しいものを知った時の純粋な驚きや痛いほど素直な感受性が蘇ってきた

少しずつ外国の先進的で「カッコイイ」ものが入ってきながらも、戦後復興する日本でやっぱり日本が世界一だ、日本から世界に打って出てやるんだという誇りと希望を持って生きている泥臭い人々が格好良くて素敵だった

その泥臭いがいつしか古臭いに変わり、物も情報も当たり前に簡単に手に入るようになって、外国のものや概念こそ進んでいてカッコイイ物のようになってしまったけど、そこで捨象されてしまった小さな幸せや忘れてしまった誇りがなんだか悲しくて涙が止まらなかった

生まれた時からインターネットがある世代の子供たちは、どうやって日本に、アイデンティティに誇りを持って生きていくんだろう
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