メタ壱

伏 鉄砲娘の捕物帳のメタ壱のレビュー・感想・評価

伏 鉄砲娘の捕物帳(2012年製作の映画)
3.4
祖父の死をきっかけに、山で一人狩猟生活を送っていた浜路は兄の誘いで江戸に移り住む事に。
街では『伏』と呼ばれる半人半犬の首に多額の懸賞金が懸けられており、狩猟を得意とする浜路は兄と共に伏狩りを始めるが…という時代劇アニメ作品。

サブタイトルのポップさと柔らかいキャラクターデザインから、人間と妖怪の交流とかちょっとしたバトル展開のあるファンタジーでほんわかライトな物語りの作品だろうと思っていたけれど、思いの外シリアスなテーマの作品でした!

内容的にも、原作小説のタイトルが『伏 贋作・里見八犬伝』である事からも里見八犬伝と深い関わりがあるようですが、いかんせん里見八犬伝を読んだ事がないので、里見八犬伝を読んでいたらもっと深い部分まで世界観を共有できたのかなと思いました。

主人公を始め、主要な登場人物たちの心の変化の描写が少なかったのもあって、彼らの行動の真意が掴みづらい部分もありましたが、逆に想像の余地もあって、なかなかなエモさもありました。

本作の伏と人間もそうだし、その他の多くの作品が異種族の共存の難しさをテーマにしていますが、これもまた解決が困難な、生き物にとっての大きな課題の一つのなのかもなぁと、なんとなく思いました。
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