亡くなった父親を求めて旅をしていた青年はロマの人々の住む村にたどり着く。
とてもシンプルなストーリーだが、そこにはロマの人々の生活が細やかに描かれている。視聴者は主人公の青年を通して彼らを知ってゆく。
鮮やかな民族衣装、歌、音楽、さまざまな習慣、料理、結婚式のしきたり、暗い顔をした花嫁、そして切っても切れないのが彼らに向けられる差別の目。
この映画で一番素晴らしいのは何と言ってもロマの人々の歌だろう。とても美しく、陽気で悲しい音色に没頭する。
イジドール役のおじさんの演技がすごく良かった。映画内でロマの人々の役をやっていたのは本当に現地のロマ人で、監督がわざわざいろんなところに足を運んでイジドール役にピッタリな人を見つけたらしい。素人とは思えない演技力で感嘆した。
あと寒空の下で食べるチーズがめっちゃ美味そう!