しゃしゃり出太郎

告白のしゃしゃり出太郎のレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
3.0
うーん。原作は結構面白かったのに、何でこうなった?

あらすじ。中学一年のあるクラスの終業式、担任の森口は、事故で死んだとされた四歳の娘が、このクラスの生徒に殺された、と告白するが…、という。

まぁストーリー自体は、原作準拠。多少話の流れが前後するところがあるけど、原作自体、モノローグの集合体なので、映画化に際しわかりやすく順番を前後させるのは全然あり。

映像も美しい!…かな、と思っていたけど、段々と鼻につく…と感じ、最後の方はすげー鼻につくなこの映画!と変わってしまった…。例えば、担任が変わった後のダンスのシーンとか、屋上でのイェーとか、美月が夜、修哉に呼び出され歩くシーンとか、修哉が時計を破壊するとき黒地にスローの演出とか。

一番はぁ?と思ったのは、ラストの爆発。修哉の発明した逆回り時計に掛けて、爆発後から爆発直前まで時間が巻き戻る演出…まぁ良いんだけどさ…こんな蛇足演出使わなくても、修哉の後悔の念と自らの業は十分伝わるのに。技術の進歩が著しいから演出の幅も広がったんだろうけど、くどい。

音楽もだいぶ厳選したんだろうことは感じられる。でもエンタメ作品は芸術にしようとしても良いことない。

つまらなくはないけど、原作の良さを殺した映画だった。