映画への情熱を燃やすジャックドゥミ監督の少年期を彼の妻でもあるアニエスバルダが監督した作品ではあるが、妻のドゥミに対する愛に溢れているのが、インサートでインタビューとして出てくるジャックドゥミ本人のシーンからよくも見て取れる。
この作品の構成はドキュメンタリーと再現ドラマと言っていいかもしれないが、ドゥミ監督が生前に生み出した数々の作品の名シーンも随所にインサートされており、平坦なストーリーではあるにも関わらず、しっかりと楽しめるように思う。
何よりも少年期のジャックの姿は戦争という悲惨な時代にも関わらず、様々な事に熱中する彼の姿が愛くるしいのである。