OBL1VIATE

ジャック・ドゥミの少年期のOBL1VIATEのレビュー・感想・評価

ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)
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監督が誰かも確認せずに観たが、正解だったかもしれない。最初から最後まで愛に溢れたとてつもなく優しく美しい作品。ジャコが夢中になって作品作りに励むシーンは小さい頃を思い出してシンプルに懐かしくワクワクするし、そもそも(多分自分の場合は家族がフランス出身なので)フランスの子供の話がやはり好きなのだ。観たことのあるジャック・ドゥミ作品の色鮮やかな名シーンが初期ハリウッド作品よろしくぶつ切りに挿入され、続けてそのインスピレーション源となった原風景がもう少し優しい色合いで再現されるあたりは、二次史料に当たってから一次史料を続けて引いているような感覚になる。突然の抽象画かなと思いきやジャック・ドゥミの腕毛のどアップだったり(時折映されるジャックの絵と色調を合わせている)。観終わってから制作の背景を調べてじーんと来た。個人的ツボ要素が多かったのと、こんなに全編を通して主人公への深い愛と理解を感じる作品もないということで、今までに観た映画の中でベスト3入りが決定です(69)
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