たいち

先生を流産させる会のたいちのレビュー・感想・評価

先生を流産させる会(2011年製作の映画)
3.1
『許された子どもたち』を観た流れで鑑賞。一度聞いたら絶対に忘れない『先生を流産させる会』という言葉のインパクト、凄い。しかも題材となった事件でもこの言葉がまんま使われていたというからなおさら凄い。

低予算ということもあり荒削りな部分もあるけれど、内藤監督はただ単に話題づくりのためにこういう映画を撮ってるんじゃないということが伝わってくる。題材となった事件の加害者は男子生徒だったのに映画では女子生徒にしたことで内藤監督は炎上したらしいけれど、炎上理由もそれに対する弁明も読んでみたら、どちらも理解できた。とにかく、そういう色々なことを経て『許された子どもたち』の完成に繋がったと思うと色々と納得がいく。

ミズキが先生を流産させようとした理由って、家庭環境の悪さ(自分の親だけ学校に呼び出されても来なかったり、娘を寵愛するフミホのママをキモいと言ったり)によって男を憎んだり、出産=親のエゴって思ったり、幸せな家族像を憎んだりするようになってしまったからだと思うんだけど、それがハッキリと明言されるわけじゃないから、察しの悪い人なら最後までその理由が分からないんだろうなと思った。ミズキは妊娠した先生を気持ち悪いと思う理由を聞かれたときに「知らん」って答えてたけれど、本当は自分でも分かってるはず。

てか、題材になった事件の記事を読んだら円満解決っぽくなってて頭が「???」状態になった……
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