araki

精神のarakiのレビュー・感想・評価

精神(2008年製作の映画)
3.0
スコアつけるの難しい。

精神病棟と精神病患者にカメラを向けた生々しいドキュメンタリー。

冒頭でずっと死にたいと訴える女性、泣き止まない赤ん坊の口を塞いだら動かなくなったと語る女性、頭の中で声がずっと聞こえる男性、様々な人を見た。
月収10万円で精神病患者と向き合う山本先生は患者とのカウンセリングで多くは語らないが、ひとつひとつの会話が常に患者と対等で良いなと思った。
残念ながらこらーる岡山は閉鎖してしまったようだが…。

健常者と患者を隔てるカーテンとは何か?
健常者とは何をもって健常なのだろうか。
私だって診断こそ受けていないが自分自身が健常であると断言できる自信はない。
世の中真っ当な人間なんていないという言葉に大いに頷けた。
健常者と呼ばれる者は自分が健全であるというレッテルを貼って、いつわって生きているんだと思う。
精神病患者を全員救いたいだなんて大それた事は思わないが、少しでも生きているもの全てに優しくあって欲しいと感じた。
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