記録

アラビアンナイト的ファンタジー要素もありつつコミカル要素もあり、チャンバラやら馬上試合やらアクションも豊富。物語も起伏に富む。喧嘩したり罵ったりしながらも憎からずの恋人たちも良し。自由がないと言いながらけっこう好き勝手に外に出て暴れたりしているヒロインも良い。
ベールの中でのダンスシーンはダンサーと幻のヒロインが入れ替わり立ち替わり現れて酔っ払った主人公を誘惑し踊る様が夢幻的かつエロティック。色鮮やかなテクニカラーもアラビアンナイトファンタジーを盛り上げる。
強いて言えばダマスカスの剣を見つけるシーンでもう少し不思議な雰囲気とかあればと思わなくはないが。
それらにも増して最の高なのが主演のロック・ハドソンでとにかくかっこいいの、エロっエロなのでもう凄い。やがて来るコメディ俳優としての資質も既にあり。エキゾチックな感じは皆無だし、チャンバラはちょっと剣でやみくもに殴ってる感じがするけれど。酔っ払ってダンサーとヒロインを追いかける場面のエロエロ発情ぶりがヤバい。男装したヒロインにそれとわかってちょっかいを出す様子が危うい！
ヒロインのパイパー・ローリーは可愛くてコミカルだが色気がないので、色気がありすぎるロック・ハドソンと丁度いい塩梅になる。こちらもエキゾチックさは皆無。
主人公と腐れ縁になる商人のおっさんが「ギルダ」の掃除のおっさんスティーブン・ゲレイ。悪役はいつものジョージ・マクレディ。
監督のネイザン・ジュランはハリーハウゼンのSF映画の監督ではあるものの、本作はスターパワーもあるのでこちらも好きな映画。むしろこっちが良い。

ずば抜けた部分はないですが、逆にこれと言った欠点も無い。

壁に刺さったダマスカスを抜くシーンは、もうちょい演出しても良かったのに。