ルサチマ

モホークの太鼓のルサチマのレビュー・感想・評価

モホークの太鼓(1939年製作の映画)
4.7
数年ぶりに再見。フォード初カラー。あまりに長い原住民との追跡の執拗さにこんな長さだったかと驚いた。しかしながらこの追跡の場面のスリリングさはまず空間というよりもその時間の変容(朝日が登る前の暗闇から太陽が登り上がったピーカンの屋外へ)に疲労の痕跡を感じ取ることができる。足を踏み出す時右が左かどちらかに若干体を入れるように歩くジョン・ウェイン、頭を前に突き出したようなステッピン・フェチット、病気を患いつつもかつて生き別れた娘を一眼見に戻ったドロシー・ジョーダンはじめ、あらゆる俳優の身のこなし方に厳格なフォードであるが、そこには時間の推移の結果を肉体へと反映させていることが確認できる。
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